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精神科領域の看護記録は、患者の症状だけでなく、観察した患者の言動や動静、対話のやりとりなどを記録するため情報量が多くなる。
そのため、重要な情報が埋没することもある。いかに効率よく他のスタッフに情報を伝えることができるか、必要時に情報を収集することができるかが、記録として重要となる。
本書では、現在の精神医療に求められている記録、パスとは何か、実例を挙げて分かりやすく詳解する。
目次
第1章 看護記録に必要な要素
1 看護の記録類は誰のものか (萱間真美)
看護記録は誰のためにあるか
看護ケアの質向上を助けるための看護記録
医療の標準化とパス
2 証拠としての看護記録 (坂田三允)
証拠としての記録
記録の実際
3 患者・家族に対する説明 (坂田三允)
開かれた医療の提供
記録の実際
第2章 看護記録の開示
看護にとって記録の開示とは (宮本竹彦)
記録開示の必要性と効果
開示マニュアルの実際―記録開示の指針
第3章 看護記録のスタイルと導入例
1 POS (天賀谷隆)
経時的(逐語)記録
POSとは
問題志向型の解決方法
POSのメリット
POSの構成
看護計画用紙の記入の仕方
2 フォーカスチャーティング® (山口敏博)
フォーカスチャーティング®
精神科領域の看護記録とフォーカスチャーティング®
看護計画と連動した記録
フォーカス記載の例外
3 電子カルテ (榊 明彦,漆畑志津香)
電子カルテとは
電子カルテの導入
看護ケア支援システムの実際
地域ケアと情報ネットシステム
資料:電子カルテ(コンピュータ)によく使われる用語解説
4 質の高いケアと看護記録 (山口敏博)
看護記録の機能と役割
ケアの質を保証する看護記録
看護記録の監査
第4章 クリニカルバスの役割
1 医療システムの変化とパス (伊藤弘人)
医療システムの変化:アクセス→コスト→「医療の質」
質の高い医療
「質の高い医療」にはパスが必要
パスに期待される役割
2 記録の電子化とパス (伊藤弘人)
記録は電子化されつつある
記録の電子化とパスの異同
パスの電子化の試み
パスを電子化するメリット
3 アウトカム評価とパス (伊藤弘人)
はじめに-パスにおけるアウトカム
なぜパスにアウトカム評価が必要なのか
精神科パスにみられるアウトカム
4 ケアの個別性とパス (岩瀬信夫)
パスと個別ケアの関係
パスの限界と活用可能性
5 急性期・慢性期のパス (吉浜文洋)
急性期のパス
慢性期のパス
6 痴呆のパス (松浦彩美)
精神科における痴呆パス
痴呆パスの実際
老人性痴呆疾患専門病棟での痴呆パスの取り組み
痴呆パスの効果
今後の痴呆パスの活用
第5章 クリニカルバスの導入例
1 急性期対応病棟におけるパスの展開 (杉野美幸)
急性期対応病棟の概要
書式について
情報の共有と確認
看護師の意識の変化
2 慢性期病棟におけるパスの導入 (法代地和子,藤原幸子,辻紋子)
61事例のパス導入の結果からみえるバリアンス
患者の自尊感情からのアウトカム設定を考えて
患者自身が意欲的にかかわれるコパス
「退院したい」アウトカムヘのパス導入
患者が設定したアウトカムに沿ったパス
3 アルコール依存症のケア (前田 護,川浪久美)
アルコール依存症とは
アルコール依存症の治療と看護
パスに沿ったアルコール依存症の看護
4 合併症のケア (小松江里子,相原友直,佐藤雅美)
合併症病棟の概要
パス作成の背景
整形外科パスができるまで
パスを使用して何が変わったか
より使いやすいパスを目指して
今後の課題
5 社会参加へのケア (吉浜スミエ)
急性期治療病棟での時間軸を意識したかかわリ
入院から退院に至る過程をシステム化する
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.