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強制的、非自発的な医療を避けて通れない精神科医療では、他科と比べ看護師にも、より日常的に法と倫理の知識が要求される。
本書は、2006年4月より施行された障害者自立支援法をはじめ、精神保健福祉法、成年後見制度、医療観察法などの法律と、精神科医療における倫理を、最新の情報が盛り込み、わかりやすく解説している。
目次
第1章 精神保健福祉行政の概要
1 精神保健福祉行政の歩み-入院治療中心から地域生活中心へ (矢島鉄也)
戦前の精神保健福祉行政
戦後の精神保健福祉行政
平成に入ってからの精神保健福祉行政
2 精神保健福祉に関する行政組織 (矢島鉄也)
国
都道府県,指定都市
保健所
市町村
3 精神障害者対策の概要 (矢島鉄也)
精神保健福祉対策本部
精神科病院の病床機能分化で退院を促進
精神障害者が地域で暮らすための支援対策づくリ
障害者が地域で暮らすための地域住民の理解と支援
退院を促進し,地域生活を支援する新たな手法
障害者自立支援法の概要
障害者雇用促進法改正について
4 精神保健福祉事業の実際 (矢島鉄也)
自殺対策とうつ病対策
性同一性障害に対する措置
医療観察法
薬物乱用対策
PTSD対策事業
第2章 精神保健福祉法に関する実務
1 2005年精神保健福祉法改正まで (川副泰成)
精神保健福祉法の歴史
精神障害者の定義
保護者
2 入院形態 (川副泰成)
任意入院
医療保護入院
応急入院
措置入院
精神障害者の移送
3 行動制限 (川副泰成)
精神病床における行動制限
4 権利擁護 (川副泰成)
精神医療審査会
実地指導・実地審査
5 通院医療と地域生活支援 (川副泰成)
通院医療費公費負担制度から自立支援医療ヘ
地域生活支援
第3章 成年後見制度
1 成年後見制度とは (新井 誠)
成年後見制度の目的
成年後見制度が制定された経緯
成年後見制度の特徴
「福祉サービス利用援助事業(地域福祉権利擁護事業)」との関係
介護保険制度および支援費制度とのかかわリ
2 法定後見制度 (新井 誠)
法定後見制度の概要と3つの類型
法定後見制度の申し立てにあたって
具体的な審判の申し立てについて
3 任意後見制度 (新井 誠)
任意後見制度の概要
具体的な利用について
第4章 医療観察法
1 医療観察法の概要 (柑本美和)
処遇の申立てと鑑定入院
処遇裁判所による審判手続き
犯罪被害者の保護
2 指定入院医療機関における入院医療の役割
医療観察法による医療 (五十嵐禎人)
指定入院医療機関の概要
医療観察法病棟における入院治療の流れ
医療観察法病棟における入院医療の特徴
指定入院医療機関での処遇 (柑本美和)
指定入院医療機関とは
処遇改善の要求
退院または入院の継続
3 通院医療・地域社会における処遇
通院医療と地域社会 (吉川和男)
医療観察法の目的
通院処遇の手続きと概要
指定通院医療機関の役割―欧米での実践にみる
通院医療における各種会議と治療計画書の作成
情報の共有と個人情報保護
通院医療・地域社会における処遇の課題と展望
指定通院医療機関と精神保健観察 (柑本美和)
指定通院医療機関とは
精神保健観察
4 看護師およびコメディカルスタッフの役割 (宮本真巳)
多職種チーム・アプローチについて
看護師の役割
臨床心理士の役割
精神保健福祉士の役割
作業療法士の役割
薬剤師の役割
第5章 障害者自立支援法
1 障害者自立支援法の概要 (門屋充郎)
法の主題と主な内容
障害者の保護から自立ヘ
施策の5つのポイント
施策展開の責任体制と自立支援システムの確立
市町村が行う業務
2 改革のポイントと自立支援医療 (矢島鉄也)
障害者自立支援法のポイント
自立支援医療
第6章 精神科医療における倫理
1 精神科医療における倫理綱領 (松下正明)
医の倫理綱領とその理念
精神科医療における倫理上の要請
2 精神科医療におけるインフォームド・コンセント (松下正明)
自己決定権の尊重とインフォームド・コンセント
精神科看護におけるインフォームド・コンセント
入院の原則と非自発的入院
守秘義務について
3 精神医学の悪用をめぐって (松下正明)
精神医学の悪用
日本における精神医学の悪用
4 日本精神科看護技術協会の精神科看護倫理綱領 (吉浜文洋)
精神科看護の定義
倫理綱領の改訂
倫理綱領の内容と意味するもの
第7章 当事者と家族の願い
1 当事者の願い-私が思う法律「感」 (山口博之,塚本正治)
現行法に感じる矛盾
「監護」から「看護」ヘ
人権面での国際的な流れ
医療観察法に対する思い
障害者自立支援法に対する思い
意見を出す者でいたい
2 家族の願い (池原毅和)
家族の全体状況
患者本人と家族の思い
家族関係の復活への道
家族の健康な思いを蘇らせるために
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.