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不登校は、児童期・思春期の心の診療で最もよく出会う現象でありながら、医療基準ではとらえきれない曖昧さを伴っています。本書では5つの多軸評価(背景疾患、発達障害、下位分類、経過、環境)に従った治療・援助の指針を示しました。理論的に整理された解説と、多彩な経験を描いた多くの症例は、不登校にかかわる医療・保健・福祉・教育など諸分野の専門家にとって日々の取り組みの拠り所となるでしょう。
目次
まえがき:本書の目的と利用の手引き
I章 不登校の歴史
1.海外における歴史
2.わが国における歴史
II章 本書における「不登校」の定義
III章 わが国における「不登校」の現状とその意義
IV章 不登校に関連する特殊な問題
1.不登校と家庭内暴力
2.不登校と非行
V章 不登校の臨床的評価とその治療的観点
1.不登校の多軸評価について
2.第1軸:背景疾患の診断
2-1.はじめに
2-2.適応障害
2-3.不安障害
2-4.強迫性障害
2-5.気分障害
2-6.身体表現性障害
2-7.心身症
2-8.反抗挑戦性障害
2-9.選択性緘黙
2-10.妄想性障害
2-11.統合失調症
2-12.第1軸診断がつかない不登校
3.第2軸:発達障害の診断
3-1.はじめに
3-2.注意欠陥/多動性障害(AD/HD)と不登校
3-3.広汎性発達障害と不登校
3-4.学習機能の障害と不登校
3-5.軽度精神遅滞および境界知能と不登校
4.第3軸:不登校の下位分類評価
4-1.はじめに
4-2.過剰適応型不登校
4-3.受動型不登校
4-4.受動攻撃的不登校
4-5.衝動型不登校
4-6.混合型不登校
5.第4軸:不登校の経過の評価
5-1.はじめに
5-2.不登校準備段段階
5-3.不登校開始段階
5-4.ひきこもり段階
5-5.社会との再会段階
6.第5軸:環境の評価
6-1.はじめに
6-2.不登校にかかわる家族の問題
6-3.児童虐待と不登校
6-4.不登校と学校の支持機能
6-5.仲間集団の問題(いじめを含む)
7.不登校の評価における臨床検査
7-1.身体的諸検査
7-2.心理検査
VI章 不登校の年代特異性
1.保育園・幼稚園生の不登園
2.小学生の不登校
3.中学生の不登校
4.高校生の不登校
5.青年期のひきこもり
VII章 不登校の医療的治療・援助
1.はじめに:多軸評価の不登校支援への適用
2.小児科プライマリケア医の対応
3.児童精神科における支持的対応
4.プレイセラピー
5.力動的精神療法
6.認知行動療法
7.集団療法
7-1.医療機関での実践
7-2.NPOによる実践
8.家族療法
9.薬物療法
10.入院治療
11.訪問診療・訪問指導
12.学生相談室での支援
13.他分野機関との連携
VIII章 不登校に対する医療以外の支援の場
1.はじめに
2.適応指導教室
3.フリースクール
4.情緒障害児短期治療施設
5.養護施設および自立支援施設
IX章 不登校の長期経過
あとがき
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