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[絶版となっております]
2003年7月刊行《新世紀の精神科治療》第9巻の普及・新装版である。
これからの時代の精神医学は、「生物-心理-社会」モデルに基づいた多次元的なバランスのうえに立ってなされるものである。本書では、薬物療法と心理社会療法を新しい地平で統合することを新世紀の精神科治療の課題ととらえ、併用療法の有効性の実証とその技法の確立をめざすうえでの方法論を中心に解説していく。
目次
■総論
a.緒言—脳と心
b.精神科治療は患者と治療担当者とのパートナーシップのもとでなされる
c.疾病モデルの問題
d.難治な病態の治療実験から
e.統合療法は薬物療法と精神療法の寄せ木細工ではない
f.結語—薬物療法と心理社会療法の統合の意味と必要性
■不安障害
a.統合をめぐる観念論的対立
b.薬物療法と心理社会療法の併用—展望の視点
c.パニック障害における併用療法
d.社会恐怖(社会不安障害)における併用療法
e.強迫性障害における併用療法
f.外傷後ストレス障害における併用療法
g.全般性不安障害における併用療法
h.併用療法をめぐる問題
i.EBM時代における薬物療法と心理社会療法の統合
j.情報社会のなかの患者
■気分障害—その統合的治療
a.気分障害とは
b.病因論と統合的治療
c.特定の症状と治療的意味
d.双極性障害の統合的治療
e.うつ病性障害の脆弱性モデルと統合的治療の可能性
f.うつ病の精神療法
g.精神療法と薬物療法の統合と一般臨床への応用
h.うつ病の社会的治療—地域介入と社会スキーマ
■統合失調症
a.統合失調症の治療—問題の整理
b.急性期症状の軽減(急性期治療)
c.機能状態の回復(慢性期治療)
d.再発予防
e.薬物療法と心理社会療法の統合
f.薬物療法と心理社会療法の統合の展開—発症予防へ向けて
■小児・思春期の精神疾患
a.治療の現状と今後のあり方について
b.治療における患児と周囲との相互関係の重要性
c.各論
d.トピックス
■老年期の精神疾患
a.老年期の発達に伴う心理社会的変化と生物学的変化の相関
b.老年期精神障害における薬物療法と心理社会療法の統合
■薬物開発の視点から
a.統合失調症の薬物療法
b.気分障害の薬物療法
c.不安障害の薬物療法
■薬物療法と精神療法の併用についてのエビデンス—大うつ病とパニック障害についてのメタアナリシス
a.精神療法の評価におけるエビデンスの考え方
b.大うつ病の治療における薬物療法と精神療法の併用のエビデンス
c.パニック障害の治療における薬物療法と精神療法の併用のエビデンス
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