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理学療法士をめざす学生に向けた運動器障害理学療法学のテキスト(2分冊).
1冊目の本書は,組織再生・修復,骨折・脱臼,変形性関節症,関節リウマチ,末梢神経損傷を解説する.それぞれのカテゴリーはまず最初の講義で病態の整形外科的な知見と理論を学習し,次の講義でその疾患・障害に固有な問題に基づいた実技の解説を行う.
具体的なポイントや注意点などを豊富に盛り込んだ初学者に最適な教科書である.
目次
LECTURE 1 組織再生・修復(1)総論 (前田 薫)
1.組織の基本的な修復過程
1)血腫
2)炎症
3)増殖
4)成熟・再造形
2.各組織の再生・修復過程
1)皮膚
2)靱帯
3)腱
4)骨
5)関節軟骨
6)筋
7)末梢神経
3.組織の再生・修復過程に合わせた治療理論
1)RICE(PRICE)の段階(受傷直後・術直後から炎症期)
2)免荷および関節可動域の制限範囲内での自動運動の段階(肉芽形成期から基質形成期)
3)抵抗運動(自重を含む)と他動運動の段階(器質形成期から再造形期)
4)再発予防やスポーツ活動への復帰のためのエクササイズの段階(再造形期~)
Step up
1.関節軟骨の再生
2.創傷治癒と湿潤環境
LECTURE 2 組織再生・修復(2)実技:評価と治療 (前田 薫)
1.問診
1)受傷機転
2)疼痛
2.炎症の5徴候のチェックポイント
1)発赤のみかた
2)腫脹のみかた
3)熱感のみかた
4)疼痛のみかた
5)機能障害のみかた(炎症における機能障害)
3.炎症に対する一般的治療
1)固定
2)安静
3)寒冷
4)圧迫
5)挙上
Step up
1.炎症に伴って生じる癒着の疑似体験
2.筋の硬さの違いを触診で感じ取る練習
3.触診によって,皮膚,筋,靱帯を区別してみよう
LECTURE 3 骨折と脱臼(1)総論 (加藤紀仁)
1.骨折とは
1)骨折の病態
2)骨折の治癒過程
3)骨折の症状
4)骨折の合併症
5)骨折の診断
6)骨折の治療方法
2.脱臼
1)脱臼の分類
2)脱臼の整復と治療
Step up
1.開放骨折の分類
2.小児骨折:成長軟骨損傷
3.よくみられる脱臼
LECTURE 4 骨折と脱臼(2)実技:評価と治療 (加藤紀仁)
1.骨折と脱臼の評価と理学療法
1)骨折と脱臼の評価
2)骨折と脱臼の理学療法
2.理学療法の実際:上肢骨折
1)上肢骨折:肘関節内骨折
2)理学療法評価
3)関節可動域運動
4)筋力増強トレーニング
5)ADLトレーニング
3.理学療法の実際:下肢骨折
1)下肢骨折:脛骨近位端(高原)骨折
2)理学療法評価
3)関節可動域運動
4)筋力増強トレーニング
5)ADL(荷重)トレーニング
4.理学療法の実際:肩関節脱臼
1)脱臼
2)関節可動域運動
3)筋力増強トレーニング
4)ADL指導
5.その他の理学療法
1)装具療法
2)物理療法
3)持続的受(他)動運動
Step up
1.肘関節骨折の理学療法の流れ
2.脛骨近位端(高原)骨折の理学療法の流れ
3.骨折の超音波治療
LECTURE 5 骨折と脱臼(3)高齢者の四大骨折:上肢骨折 (加藤紀仁)
1.高齢者の運動特性
1)筋力
2)骨関節
3)呼吸器や循環器系
4)神経系
5)平衡機能の低下
6)その他の因子
2.高齢者の四大骨折
1)橈骨遠位端骨折
2)上腕骨近位端骨折
Step up
1.橈骨遠位端骨折の理学療法の流れ
2.上腕骨近位端骨折の各骨折に対する理学療法のポイント
3.上腕骨近位端骨折の理学療法の流れ
4.体力の年齢による変化
LECTURE 6 骨折と脱臼(4)高齢者の四大骨折:大腿骨頸部骨折,脊椎圧迫骨折 (加藤紀仁)
1.大腿骨頸部骨折
1)大腿骨頸部内側骨折
2)大腿骨頸部外側骨折
3)大腿骨転子下骨折
4)脳卒中片麻痺を合併した大腿骨頸部骨折
5)大腿骨頸部骨折の予後
2.脊椎圧迫骨折
1)発生機序と分類
2)合併症
3)治療
4)理学療法評価
3.骨折予防
1)骨折の因子
2)理学療法による転倒予防効果
Step up
1.大腿骨頸部骨折の理学療法の流れ
2.脊椎圧迫骨折の理学療法の流れ
3.高齢者の立ち上がり動作後の歩容の変化と転倒リスク
LECTURE 7 骨折と脱臼(5)実技:高齢者の四大骨折の評価と治療 (加藤紀仁)
1.高齢者の理学療法の評価
1)問診
2)視診
3)触診
4)形態測定
5)疼痛評価
6)感覚検査
7)関節可動域検査
8)徒手筋力検査
9)ADL検査
10)バランス評価
11)健脚度
2.高齢者の理学療法
3.四大骨折の理学療法
1)橈骨遠位端骨折
2)上腕骨近位端骨折
3)大腿骨頸部骨折
4)脊椎圧迫骨折
4.骨折予防トレーニング
1)開放性運動連鎖トレーニング
2)閉鎖性運動連鎖トレーニング
Step up
1.障害高齢者の日常生活動作自立度
2.合併症をもつ場合の理学療法の注意点
3.ゴムバンドでのトレーニング
LECTURE 8 変形性股・膝関節症(1)総論 (都留貴志)
1.変形性関節症の病態
2.変形性関節症の治療
3.変形性股関節症
1)病態
2)病期分類
3)手術療法
4)理学療法におけるX 線学的評価
5)変形性股関節症における理学療法
4.変形性膝関節症
1)病態
2)重症度分類
3)手術療法
4)X線学的評価
5)理学療法
Step up
1.X線写真の読影法
LECTURE 9 変形性股・膝関節症(2)実技:評価と治療 (田中暢一)
1.変形性関節症に対する保存療法
1)整形外科的治療
2)装具療法
3)物理療法
4)運動療法
2.術前評価
1)問診
2)疼痛の評価
3)形態測定
4)関節可動域検査
5)徒手筋力検査
6)整形外科的徒手検査
3.術後のリスク管理
1)荷重時のリスク管理
2)静脈血栓塞栓症の予防
3)脱臼の予防
4)生化学データ
4.術後の理学療法
1)ベッドサイドトレーニング
2)関節可動域運動
3)筋力増強トレーニング
4)歩行
Step up
1.筋力評価における代償動作
2.変形性股関節症に対する患者教育の有効性
3.変形性股関節症に対する運動療法の効果
4.生化学データの見方 96
LECTURE 10 人工股・膝関節置換術(1)総論 (都留貴志,田中暢一)
1.大腿骨人工骨頭置換術
1)適応
2)構造と機構
2.人工股関節全置換術
1)適応
2)構造と機構
3)人工関節の材質
3.人工膝関節全置換術
1)適応
2)構造と機構
4.骨セメント固定とセメントレス
5.人工関節置換術の非適応
6.術所見読解のポイント
1)術中可動域
2)荷重部の骨移植の有無
3)軟部組織の状態
4)設置位置
7.人工関節術後の合併症
1)静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症,肺血栓塞栓症)
2)感染
3)脱臼
4)ポリエチレン摩耗
5)人工関節のゆるみ
6)術後骨折
Step up
1.人工股関節全置換術の脱臼予防
2.人工関節置換術による異所性骨化と末梢神経損傷
3.人工関節再置換術
4.整形外科的徒手検査
LECTURE 11 人工股・膝関節置換術(2)実技:日常生活動作トレーニング (田中暢一)
1.人工股関節全置換術後の脱臼予防
2.日常生活動作トレーニング
1)寝返り動作
2)起き上がり動作
3)長座位から端座位に(健側下肢回り)
4)端座位から長座位に(健側下肢回り)
5)移乗動作
6)立ち上がり,着座動作
7)座位
8)座位で床の物を拾う動作
9)靴と靴下の着脱動作
10)爪切り動作
11)床上立ち座り動作
12)入浴動作
13)高いところの物を取る
14)歩行
15)性行為
3.自助具,補助具
Step up
人工股関節保護のための注意点
LECTURE 12 関節リウマチ(1)総論 (河村廣幸)
1.関節リウマチと類似疾患
1)関節リウマチ
2)悪性関節リウマチ
3)若年性特発性関節炎
4)成人スティル病
2.関節リウマチの診断基準
3.関節リウマチの関節破壊度と機能障害の評価
1)スタインブロッカーのステージ分類
2)スタインブロッカーのクラス分類
3)ランスバリーの活動指数
4.関節リウマチの代表的な関節破壊,関節変形
1)頸椎
2)肩関節
3)肘関節
4)手関節
5)手指
6)股関節
7)膝関節
8)足部・足趾
5.関節リウマチの経過
6.関節リウマチの治療
1)薬物療法
2)理学療法
3)手術療法
7.関節リウマチの評価
1)全身状態
2)視診および触診
3)関節可動域検査
4)筋力検査
5)ADL検査
6)形態測定
7)疼痛評価
8.関節リウマチの理学療法
1)物理療法
2)運動療法
3)生活指導
4)装具療法
Step up
1.リウマチの活動性に対する最近の評価
2.関節リウマチの経過と対応する理学療法
LECTURE 13 関節リウマチ(2)実技:評価と治療 (河村廣幸)
1.評価
1)医療面接(病歴聴取,問診)
2)関節可動域検査
3)筋力検査
4)周径測定
5)四肢長測定
6)関節変形などのチェック
7)神経学的検査ほか
2.運動療法
1)リウマチ体操
2)関節可動域運動
3)筋力維持・増強トレーニング
3.物理療法
1)温熱療法
2)寒冷療法
4.ADL指導
1)ぞうきんがけ
2)かき混ぜ動作
3)物の把持
4)キャップ,ふたの開閉
5)立ち上がり,起き上がり
Step up
1.リウマチ体操の再考
2.ホットパックの重量の利用
LECTURE 14 末梢神経損傷(1)総論 (三木屋良輔)
1.末梢神経損傷の病態
1)一過性神経伝導障害(ニューラプラキシア)
2)軸索断裂(アクソノトメーシス)
3)神経断裂(ニューロトメーシス)
2.末梢神経損傷の原因
1)開放創に伴う損傷
2)閉鎖性の損傷
3.末梢神経損傷の臨床症状
1)運動麻痺
2)知覚障害
3)自律神経機能異常
4.末梢神経損傷の診断
1)画像診断
2)電気生理学的検査
3)運動機能評価
4)感覚機能評価
5)自律神経機能評価
5.末梢神経損傷の治療
1)手術療法
6.末梢神経損傷の理学療法
Step up
1.代表的な末梢神経損傷
LECTURE 15 末梢神経損傷(2)実技:評価と治療 (三木屋良輔)
1.末梢神経損傷における理学療法評価
1)問診,視診,触診
2)徒手筋力検査
3)関節可動域検査
4)感覚検査
5)反射検査
6)強さ-時間曲線
2.末梢神経損傷における理学療法
1)末梢神経損傷により拘縮を生じる関節の主な治療
2)神経・筋再教育
3)疼痛のコントロール:経皮的神経電気刺激
Step up
1.末梢神経損傷に対するその他の治療-装具療法
2.末梢神経損傷に対するその他の治療-物理療法
TEST 試験 (河村廣幸)
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.