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1998年以来、日本の「年間自殺者3万人」時代が続いている。自殺はある日突然起こるものではなく、また単一の要因だけで起こるものではないと考えられている。本書では、自殺行動を理解する手だてとしての自殺プロセスという考え方を中核に、精神医学・医療の視点から、職場、学校、地域社会での取り組みから、そして、宗教や社会文化的な観点から、多層的なアプローチにより自殺の予防に取り組んだ実践の書である。
目次
Ⅰ 日本の自殺,世界の自殺 (野口正行,竹島 正)
Ⅱ 経済的問題(社会的問題)からみた現代日本の自殺 (金子能宏)
Ⅲ 自殺の生物学的知見 (福武将映,菱本明豊,白川 治)
Ⅳ 自殺予防の理念と基本戦略 (張 賢徳)
Ⅴ 自殺プロセスの各段階での自殺予防
1.自殺未遂者の治療とフォローアップ (山田朋樹,河西千秋)
2.自殺行動の最終段階に至らせない方策 (張 賢徳)
[自殺予防を念頭に置いた精神科治療]
3.うつ病 (阿部隆明)
4.統合失調症 (藤井千代,水野雅文)
5.アルコール依存症 (吉野相英)
6.薬物乱用・依存 (松本俊彦)
7.パーソナリティ障害 (池田政俊)
8.認知症 (朝田 隆)
9.知的障害,広汎性発達障害における自殺とその予防 (岡田 俊)
Ⅵ 自殺予防のための心理療法
1.総論 (津川律子)
2.自殺予防への精神分析の寄与 (白波瀬丈一郎)
3.認知療法・認知行動療法 (大野 裕)
4.スピリチュアルケア (窪寺俊之)
5.危機介入-社会資源活用のための連携 (大塚耕太郎,酒井明夫,工藤 薫)
Ⅶ 自殺プロセスに入り込まないために
1.職場での対策 (中村 純)
2.学校での対策 (鵜養啓子)
3.家庭での対策 (平木典子)
4.地域での対策 (大山博史,坂下智恵)
5.法律面での支援 (古根村博和)
Ⅷ 宗教や社会文化的通念からみた自殺予防
1.宗教や社会文化的通念と自殺の関係 (島薗 進)
2.自殺予防における宗教の役割 (島薗 進)
Ⅸ ポストベンション
1.職場における自殺のポストベンション (林 直樹)
2.遺族ケア (川島大輔,川野健治)
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.