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神経難病の代表的疾患である多発性硬化症や視神経脊髄炎は,近年,病態修飾療法が臨床応用されるようになったことで患者のQOLが大きく改善され,また,疾患特異的なバイオマーカーの発見も,神経内科領域で大きなトピックスとなっている.本書では,わが国で実地臨床に応用できる最新知見を網羅し,病態の把握から診断・治療・ケアまでを,豊富な図表・写真を用いてわかりやすく解説している.
目次
I 多発性硬化症の病態と診断
日本における多発性硬化症の臨床像・疾患概念の変遷
臨床疫学
自然経過からみた病型分類と予後
神経病理
細胞性・液性免疫および髄液所見
神経症候
画像診断─MRIを中心に
神経生理検査─誘発電位検査を中心に
多発性硬化症およびCISの診断基準
小児多発性硬化症
多発性硬化症の鑑別診断
多発性硬化症の類縁疾患
バロー病
急性散在性脳脊髄炎
アトピー性脊髄炎
中枢・末梢神経の脱髄性疾患の合併
病因・病態をめぐって
免疫遺伝学的背景からみた病因・病態
網羅的遺伝子発現解析からみた病因・病態
環境因子からみた病因・病態
動物モデルからみた病因・病態
グリア細胞からみた多発性硬化症
血液脳関門からみた病因・病態
髄鞘再生からみた病因・病態
II 多発性硬化症の治療とケア
治療ガイドラインの用い方
急性増悪期の治療
副腎皮質ステロイド薬
血液浄化療法(アフェレシス)
再発・進行防止の治療
インターフェロンベータ
フィンゴリモド
免疫抑制薬の用い方
免疫グロブリン大量静注療法
ナタリズマブ
アレムツズマブ
リツキシマブ
その他の新規治療薬の開発状況
対症療法
膠原病合併例の治療
妊娠・出産希望時の治療の進め方
患者への説明のポイント
QOLとケア・生活指導の進め方
医療経済学的視点からみた多発性硬化症治療の課題
III 視神経脊髄炎の病態と治療
疾患概念の変遷と診断基準
抗アクアポリン4抗体
臨床像と画像・髄液検査所見
NMO spectrum disorder
サイトカインバランスと免疫・免疫遺伝学
神経病理所見からみた病態
実験モデルからみた病態
治療法の選択と新規治療法の開発状況
病態をめぐって〈ディベート〉
展望
問題点・課題
Case Study
CASE 1 長大な脊髄病巣の出現を認め,四肢麻痺・呼吸不全となった54歳女性
CASE 2 脳腫瘍が疑われ緊急入院となった12歳男児
CASE 3 脳MRIにて同心円状病変を呈した45歳女性
付録
最新版多発性硬化症診断基準(2010年改訂 McDonald基準)
本書でとりあげたわが国で多発性硬化症治療に用いられる主な薬剤
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.