小 計 | 0 円 | ||
消費税 | 0 円 | ||
合 計 | 0 円 |
小脳が運動制御に重要な役割を果たすことは古くから知られているが,小脳の機能が損なわれたときに障害されるのは運動機能だけではなく,その本態は把握されていない部分も多い.本書では,大脳に比して未知の部分が多い小脳の働きや,障害によって起こる症状とその治療法について,各分野の専門家がわかりやすく解説.近年の小脳研究の到達点と今後に残された課題を整理した究極の一冊.
目次
I.ヒトの小脳はなにをしているのか−小脳の機能局在
ヒト小脳の構造と解剖学的機能局在
随意運動制御における小脳の役割
小脳による眼球運動制御
小脳の可塑性と運動学習
小脳と高次脳機能障害
II.小脳の障害でなにがおきるか
小脳の症候学
脊髄小脳変性症の診断のアルゴリズム
III.小脳機能の最新の検査法
小脳の磁気共鳴画像− MRI
小脳の磁気共鳴画像− DTI,3DAC,MRS
小脳の機能イメージング
小脳の生理学的機能検査
IV.小脳障害の病態
総論
小脳変性症の病理
多系統萎縮症(MSA)
診断ガイドライン
MSA-C とMSA-P をめぐって
MSA とパーキンソン病におけるαシヌクレインの役割
JAMSAC研究
皮質性小脳萎縮症
優性遺伝性脊髄小脳失調症(SCA)
ポリグルタミン鎖の伸長によるSCA
点変異・欠失変異によるSCA
劣性遺伝性小脳失調症
小脳障害を伴う遺伝性痙性対麻痺
V.小脳障害の治療
脊髄小脳変性症の治療−薬物治療を中心に
分子標的と進行抑制治療
リハビリテーションの進歩
ロボット工学の臨床応用−ロボットスーツHALの医学応用
小脳への遺伝子導入
VI.その他の運動失調
感覚性運動失調
ataxic hemiparesis
進行性核上性麻痺の小脳病変
頭頂葉性運動失調症
Case Study
CASE1 手足のふるえ,構音障害,頸部筋痛,腱反射亢進を認めた,鎮痛薬を常用する32歳女性
CASE2 数時間続く歩行時ふらつき,両手の使いづらさ,呂律緩慢といった発作を繰り返す39歳男性
CASE3 中年以降に発症した1 型糖尿病と緩徐進行性小脳失調を示す66歳女性
CASE4 眩暈,歩行障害,構音障害が亜急性に出現し進行した77歳女性
CASE5 体重減少,変動する小脳症状を呈した70歳男性
CASE6 暗所での歩行時ふらつきと構音障害が緩徐に進行する62歳男性
CASE7 粗大な姿勢時および動作時振戦と小脳失調を主徴とする71歳男性
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.