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ALS(筋萎縮性側索硬化症)・運動ニューロン疾患は,神経変性疾患のなかでも治療やQOL面において最も厳しい疾患群であると言われているが,近年の病因遺伝子の発見やそれに基づく病態理解の進展には目覚ましいものがある.本書では,基礎・臨床を問わずにALS・運動ニューロン疾患をできるだけ多面的にとらえ,その現状の全体像と将来への展望を網羅的に論じている.
目次
I.運動系の構造と機能
運動ニューロンの構造と機能
II.ALSの臨床像と診断
ALSの神経症候と鑑別診断
ALSの診断基準と疫学,自然歴
ALSの電気生理学的検査
ALSにおける運動ニューロン軸索興奮性の変化
ALSの画像所見
ALSにおける高次脳機能障害
III.ALSと関連運動ニューロン疾患
孤発性ALS
ALSとFTLD
広汎性ALSの病理
家族性ALS
原発性側索硬化症
下位運動ニューロン障害型運動ニューロン疾患
球脊髄性筋萎縮症
脊髄性筋萎縮症
紀伊・グアムのALS
平山病(若年性一側上肢筋萎縮症)
Asidanの臨床的特徴
IV.ALSの病態関連遺伝子と遺伝子変異
SOD1
ALS2/Alsin
TDP-43
FUS/TLS
Optineurin
ALSの関連遺伝子解析─ゲノムワイド関連解析の発展と現状を中心に
ALSの分子疫学と遺伝子解析の展望
V.ALSの病態
グルタミン酸受容体のRNA編集異常
軸索輸送障害
ALSと酸化ストレス
グリア関連病態
RNA結合蛋白質(TDP-43, FUS)
オートファジー
ALSの動物モデル
ALSのバイオマーカー
VI.ALSおよび関連運動ニューロン疾患の治療と介護
運動ニューロン疾患に対する再生医療の展望
ALSにおけるワクチン・抗体療法の開発
グリアを標的とした運動ニューロン疾患の治療戦略
球脊髄性筋萎縮症に対する分子標的治療法の開発
ALSの治療の現状と展望─臨床治験のレビューを含めて:米国を中心に
ALSに対する緩和医療
ALSの介護・呼吸器装着・栄養管理
ALSに対するリハビリテーション
災害医療における難病対策
Case Study
CASE 1 緩徐進行性の舌萎縮と四肢の運動・感覚障害,起立性低血圧を呈する68歳男性
CASE 2 進行性の構音・嚥下障害,失語および書字障害を呈する70歳女性
CASE 3 2か月前から飲み込みにくさ,呂律困難が出現した35歳男性
CASE 4 頸椎症とALSの鑑別診断が問題の両上肢筋力低下の69歳女性
CASE 5 幼少時から凹足があり,その後,四肢筋力低下,感覚障害,排尿障害が出現し,緩徐進行性の経過を示した41歳男性
付録
ALS関連Webサイト
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.