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よくある症状に紛れ込む重要な疾患を見分けるために,患児の印象と保護者の訴えから進める初期診療,検査と解釈,確定診断の根拠,対応と結果—診断に至る思考のプロセスをステップごとに検証.
臨場感あふれるクリニカル・パールは,読み返すたびに新たな体験となるだろう.
関連書籍
目次
クリニカルパール
総論 推論,解析,技術
診断推論のプロセス-直感的アプローチと分析的アプローチ (宮田章子)
病態の客観的な評価と解析 (鈴江純史)
診断のセンスを磨く (崎山 弘)
各論 センスとサイエンスを磨く
検査:患者に負担が少なく有効な検査項目を選ぶ
病変部位と正常部位を触診する (飯泉哲哉)
「溶連菌は皺を好む」ことを認識する (植村幹二郎)
インフルエンザではSpO2をルーチンに測定する (小口 学)
健診では頭囲の増加にも留意する (河村一郎)
腑に落ちない腹痛を診たら超音波検査を (齊藤 匡)
いつも通りの手順で診断する重要性 (崎山 弘)
嘔吐をみたらウイルス性胃腸炎? (山入高志)
定期的に成長の評価を行おう (牟田広実)
所見:目に見える所見は見逃さない,目に見えない所見は探る
胆汁様嘔吐では腸管の閉塞を疑え! (小野靖彦)
赤ちゃんの生理を理解しておこう (太田文夫)
咬み傷や低温熱傷は深部感染に注意 (小野和則)
胸痛の原因は胸部疾患とは限らない (加地はるみ)
乳児の便秘は体重増加にも留意する (川上一恵)
普段と違う泣き方には必ず理由がある (黒木春郎)
外見上の小さな変化を看過してはいけない (新谷尚久)
頻発してくる頭痛と嘔吐をみたら痛みの解釈が重要 (新谷尚久)
腹部鈍的外傷は数日後に症状が出現することもある (小野和則)
誤診:前医の診断に惑わされない
“anchoring effect”にだまされるな (森田 潤)
我田引水は誤診の元 (加藤英治)
前医の診断を鵜呑みにしない (中村 豊)
思いこみ:先入観が診断を曇らせる
先入観にとらわれない診察を! (山田奈生子)
思いこみが妨げになると正しい診断は得られない (幸道直樹)
鑑別診断から除外したことで遠回りに (崎山 弘)
過去の病歴からの推測は慎重に (佐藤 勇)
固定観念にとらわれず,訴えに耳を傾ける (蜂谷明子)
診断名は実際の症状と合致しているか (佐藤 勇)
再診:指示容態が急変したときには必ず連絡するよう伝え,再診を促す
「ホットライン」が患者と医師を救う (増田 宏)
重病を疑ったときすべきことは (重田政樹)
まれな疾患:知らない疾患は診断できない.知の研鑽が患者を救う
疑わなければ始まらない (久山 登)
浣腸でも腹痛が軽減しないときは (齊藤 匡)
各症状の関連性に診断の糸口がある (矢嶋茂裕)
生理的症候に潜む病的サインを見逃さない (山田奈生子)
発熱:発熱は感染症をはじめ何らかのサイン
発熱児ではいつも細菌感染症を念頭におく (平岡政弘)
発熱源不明なら網羅的検索も必要 (黒木春郎)
突発性発疹症に伴う複雑型熱性けいれんは脳炎の可能性あり (荻野高敏)
病気でない子どもをみる:健診や予防接種,あらゆる機会が病気を診るチャンス
予防接種でも型通りの診察は禁物 (関場慶博)
たとえ育児相談でも“not doing well”はあなどれない! (瀬尾智子)
診断の決め手:保護者から寄せられる情報には所見と同じくらい価値がある
カギを握る“ ドアノブコメント” (宮田章子)
固形物は吐くのに水分は吐かない (三浦義孝)
母親の「いつもと違う」という感覚を大切にしよう (長田伸夫)
定期通院中の「ついで」の訴えも大切に (舘野規子)
重症疾患:頻度は低くても,重症疾患は鑑別疾患から外さない
診断の手がかりは「入室から退室まで」 (冨本和彦)
産院退院直後の容態急変には迅速な重症度判定を (野間清司)
経験外の症例に対するイメージトレーニングを (森田 潤)
協働:医療機関のメディカル・スタッフの気づきから基幹病院への紹介まで
メディカル・スタッフの声が診断のヒントに (杉村 徹,大園秀一)
掻破の原因が掻痒とは限らない (倉重 弘)
職員の一言が診断につながった (卯月勝弥)
小児科医だけでは家族の問題を発見できない (久山 登)
一次,二次,三次医療連携の重要性を認識する (鈴木 洋)
家族をみる:家族の病理にいち早く気づけるのは小児科医だけ
家族歴の収集が正しい診断を生む (原 朋邦)
家族の説明と本人の状態が一致しないとき (秋山千枝子)
長引く咳嗽は気管支喘息? (加藤英治)
母親の心の声に耳を傾けるために (藤田 位)
症状
総論 推論,解析,技術
診断推論のプロセス-直感的アプローチと分析的アプローチ (宮田章子)
病態の客観的な評価と解析 (鈴江純史)
診断のセンスを磨く (崎山 弘)
各論 センスとサイエンスを磨く
全身症状
落ち着きがない (秋山千枝子)
チアノーゼ (太田文夫)
右下腿からの出血/顔の擦り傷 (小野和則)
いつもと泣き方が違う (黒木春郎)
不機嫌,泣き方が激しい (卯月勝弥)
食欲低下 (瀬尾智子)
食欲低下,嘔吐,咳嗽 (崎山 弘)
顔色不良 (関場慶博)
顔色不良 (黒木春郎)
腹部膨隆 (原 朋邦)
発熱・低体温
発熱 (藤田 位)
発熱,咳嗽 (小口 学)
咳嗽,発熱 (鈴木 洋)
発熱,頭痛 (重田政樹)
発熱,頭痛 (平岡政弘)
発熱,夜尿,背部痛,胸下部痛 (中村 豊)
低体温,哺乳不良 (野間清司)
皮膚
湿疹 (飯泉哲哉)
強い痒みを伴う湿疹 (倉重 弘)
皺部の紅斑 (植村幹二郎)
犬に手を咬まれた/左足背の腫れ,浸出液 (小野和則)
痛み
腹痛 (齊藤 匡)
腹痛 (齊藤 匡)
腹痛,発熱 (加藤英治)
腹痛,嘔吐,発熱 (増田 宏)
思春期の頭痛,起床困難,倦怠感 (蜂谷明子)
頭痛,嘔吐 (新谷尚久)
胸痛 (加地はるみ)
胸痛 (佐藤 勇)
元気がない,足の痛み (佐藤 勇)
膝の痛み,歩行時のふらつき (森田 潤)
呼吸器症状
咳嗽 (加藤英治)
微熱,咳嗽 (長田伸夫)
鼻汁,咳嗽 (新谷尚久)
消化器症状
便秘 (川上一恵)
嘔吐 (小野靖彦)
嘔吐 (久山 登)
嘔吐 (三浦義孝)
嘔吐 (宮田章子)
咽頭痛,嘔吐 (幸道直樹)
嘔吐,咳嗽,微熱 (崎山 弘)
発熱,嘔吐,咳嗽 (冨本和彦)
繰り返す嘔吐 (森田 潤)
嘔吐,食欲不振 (山入高志)
神経系症状
けいれん (荻野高敏)
頭囲拡大 (河村一郎)
数秒間の硬直,一時的な記憶障害 (舘野規子)
運動器症状
歩かなくなった (牟田広実)
内分泌症状
夜尿 (山田奈生子)
循環器症状
心電図異常,低身長 (矢嶋茂裕)
耳鼻咽喉科症状
頻繁な鼻血,膝のあざ (久山 登)
発熱,両側耳下腺部腫脹 (杉村 徹,大園秀一)
耳下部の腫れ,いびき (山田奈生子)
Nakayama Shoten Co., Ltd.