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『現代精神医学大系』より、精神医学の基本的な問題、精神科臨床の基礎的となる知を学ぶための論考を選りすぐり収載し、解説を付した。
目次
1 精神医学の方法論 (安永 浩)
1.本稿の要約をかねた序説
2.二,三の他の問題意識
3.本論−”私”の出発点
4.Jaspersにおける"了解”と”説明”について
5.変換過程
6.方法としての”記述”
7.現象学と精神医学
8.現象学の他の一面,現存在分析
9.象徴関係
10.精神医学のおける象徴関係の意義,夢について
11.精神分析学派
12.パラドックス
解説 (内海 健)
2 心身相関ーその思想と系譜 (西丸四方/大原 貢)
はじめに
心身思想の歴史的系譜
a.Descartes以前の心身思想
b.Descartesの心身思想とそれをめぐる諸思想
c.これまでの心身相関に対する批判
d.現代の心身思想
おわりに
解説 (松下正明))
3 ネオ・ジャクソニズムーEy. H.の意識論を中心に (大橋博司)
はじめに
1.Eyの精神医学観
2.Eyの意識論
a.意識の定義-意識存在の二つの様態-
b.意識野とその構造解体
c.意識野の脳生理学
d.自我意識とその疎外
e.自我と意識野-両者の相互関係と従属関係-
f.無意識
g.意識的になること
おわりに
解説 (鈴木國文)
4 人間学的現象学 (宮本忠雄/関 忠盛)
1.歴史的展望
2.人間学的現象学の成立と展開−Binswangerの現存在分析と中心として
a.精神分析への道(1906〜1920)
b.現象学への傾斜(1921〜1929)
c.現存在分析への展開(1930〜1955)
d.現象学への回帰(1956〜1966)
e.Bossの現存在分析論とBinswanger批判
3.臨床的各論
a.時間と空間
b.妄想論
c.幻覚論
d.Tellenbachの雰囲気論
e.身体論
4.治療
5.これからの問題
a.寡症状性分裂病へのアプローチ
b.プレコックス感
c.内因の問題
解説 (加藤 敏)
5 生活史 (西園昌久)
1.緒言−病因としての生活史
a.病因としての体験とそれをどう把握するか
b.Jaspersの生活史論
c.精神分析における「生活史」
d.生活体験の病因妥当性
2.病因としての幼児神経症
a.Freudにおける理論の発達
b.Freud学派のリビドー・対象・自我発達図式
c.幼児神経症と成人の精神病理の類似性と相違性
d.自我心理学と対象関係理論
3.生活史−人格の構造化の過程
a.出生前の影響
b.幼児依存性の時期
c.自己主張と自己統制の芽はえる時期(1〜3歳),肛門愛期(フロイト学派),過渡期(対象関係派)
d.エプディプス期
e.学童期(潜伏期)
f.思春期
g.成人期
h.初老,老人期
4.人生上の出来事life eventに関する研究
解説 (松下正明)
6 面接の進め方 (保崎秀夫)
1.面接を通じて得られるものは
2.医師-患者関係
3.面接を進めるにあたって技術上注意を要する点
4.一般的な面接の進め方
5.面接がうまくゆかぬか,会話がうまくできぬ場合
6.特殊な場合の面接方法
7.面接の形式と内容
解説 (松下正明)
7 社会精神医学の位置づけ−わが国の精神医学と精神医療との関わりの中での試論 (佐藤壱三)
1.いとぐち
2.社会精神医学の考え方,その領域
3.わが国の戦後精神医療の歩みの中で−社会精神医学,その実践の系譜
a.戦前の状況
b.戦後の精神医療の歩みの中で(1)−病院精神医学の発展まで
c.戦後の精神医療の歩みの中で(2)−病院精神医学から地域精神医学へ
d.地域精神医学への指向
e.本章のまとめ−社会精神医学の選択
4.精神衛生との関連
a.精神衛生と予防精神医学の発想
b.精神衛生の領域−社会精神医学との関連
c.銚子市における経験から−精神衛星都市宣言の場合
5.まとめと展望
あどがき
解説 (井上新平)
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.