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2020年4月から養成課程において「予防」教育が義務づけられた。
超高齢化が進む日本では、疾病や再発の予防から健康増進・維持まで幅広く介入できる理学療法士の役割は大きい。学生がおさえておきたい「予防理学療法」の知識を15コマ(レクチャー)の構成で簡潔に解説。
在学中はもちろん卒後、臨床でも役立つ内容が充実。はじめて「予防理学療法学」を学ぶ学生に最適な教科書である。
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目次
LECTURE 1 予防医学・予防理学療法総論 (木村雅彦)
1.予防とはなにか
1)治療医学に対応する予防医学
2)一次予防,二次予防,三次予防とは
2.公衆衛生と包括医療
3.国際的な予防のための機関
1)世界保健機関(WHO)
2)米国疾病予防管理センター(CDC)
3)米国予防医学会(ACPM)
4.健康と健康寿命の延伸
5.日本における予防医学
1)日本における予防医療と健康増進
2)代表的な関連法規
3)健康日本21
6.日本における予防理学療法の枠組み
1)日本理学療法士協会における予防
2)日本理学療法士学会と日本予防理学療法学会
3)理学療法士および作業療法士の養成課程における予防に関する教育
Step up
1.健康寿命の延伸を図る,予防のための理学療法介入(日本理学療法士協会)
2.ヘルスリテラシー教育とその活用
LECTURE 2 予防理学療法と施策(1)行政と経済的側面 (本橋隆子,柴 喜崇)
1.日本の医療保険制度の基礎知識
1)医療保険制度とその仕組み
2)保険診療,自由診療,混合診療とは
3)「理学療法士及び作業療法士法」における理学療法士の業務
4)理学療法士の配置
2.日本における予防医療の現状
3.日本における健康増進施策
1)健康日本21(第二次)
2)特定健康診査・特定保健指導
4.予防・健康づくりに対するインセンティブ
1)疾病予防・介護予防における保険者へのインセンティブ
2)疾病予防・健康づくりに対する個人へのインセンティブ
5.民間保険を活用した予防投資の促進
1)民間保険の加入率
2)民間保険を活用した予防投資の促進
6.介護保険における介護予防
1)介護保険制度の改正の経緯-介護予防に注目して
2)介護保険制度とその仕組み
3)介護保険制度における介護予防サービス
Step up
1.リハビリテーションにおける再発防止や社会復帰支援(三次予防)に対する取り組みの遅れ
2.企業における従業員の健康管理(健康経営)-健康経営優良法人認定制度
3.疾病予防・健康づくりに対するインセンティブの課題
4.疾病予防・健康づくりにおける自助努力の限界
5.予防や健康寿命の延伸は,医療費を抑制するのか
6.介護予防は,医療費・介護費を抑制するのか
LECTURE 3 予防理学療法と施策(2)健康増進事業 (安齋紗保理,柴 喜崇)
1.健康増進とは
2.日本における健康増進
1)日本の平均寿命と疾病構造の変化
2)生活習慣病予防を中心とした健康増進事業
3.健康増進と理学療法士
1)健康増進事業におけるかかわり
2)病院におけるかかわり
4.健康増進事業における予防理学療法の対象
1)高血圧症
2)脂質異常症
3)糖尿病
4)メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)
5.健康増進事業における運動・身体活動
Step up
1.健康増進における環境整備
2.行動変容
1)無関心期
2)関心期
3)準備期
4)実行期
5)維持期
LECTURE 4 予防理学療法と施策(3)介護予防とヘルスプロモーション (上出直人)
1.介護予防と予防理学療法
2.介護予防における予防の段階
1)一次予防,二次予防,三次予防
2)予防の各段階における対象者の特性
3.ハイリスク戦略とポピュレーション戦略
4.介護予防とエビデンス
5.ヘルスプロモーションと介護予防
1)ヘルスプロモーションの定義
2)ヘルスプロモーションを実践するための活動
6.介護予防にかかわる地域の組織
1)地域包括支援センター
2)社会福祉協議会
3)民生委員
Step up
1.環境と健康
2.ソーシャルキャピタル(社会関係資本)と健康
3.社会参加の介護予防におけるエビデンス
LECTURE 5 老年医学と予防理学療法(1)老年症候群 (柴 喜崇)
1.予防理学療法学と加齢
2.老年症候群の定義
1)定義
2)範囲
3)疾病と生活機能
4)統一概念
3.老年症候群の評価と介入方法
1)評価
2)介入方法
4.老年症候群と予防理学療法
1)一次予防
2)二次予防
3)三次予防
5.生涯発達と予防-老年学の視点から
1)獲得と喪失からみた生涯発達
2)知的能力の加齢による変化
3)生涯発達への影響因子
Step up 老年学と死生学
1)不老不死の再考
2)老年学と死生学
3)アドバンスケアプランニング(ACP)とは
LECTURE 6 老年医学と予防理学療法(2)認知症 (小野 玲)
1.認知症とは
2.疫学
3.病気の原因と背景
4.認知症の治療
5.臨床における認知機能測定
6.認知症と予防理学療法
1)認知症予防における運動の可能性
2)認知症予防を実践するために
Step up 認知機能の評価方法
1)認知機能とは
2)記憶機能
3)実行機能
4)注意機能
5)言語機能
LECTURE 7 老年医学と予防理学療法(3)転倒・骨折 (上出直人)
1.介護予防と転倒
2.高齢者における転倒・骨折の疫学
1)転倒の定義
2)転倒の疫学
3)骨折の疫学
3.転倒・骨折と予防理学療法
4.高齢者における転倒・骨折の危険因子
1)転倒の危険因子
2)骨折の危険因子
5.骨粗鬆症
1)骨粗鬆症の定義
2)骨粗鬆症の疫学
3)骨粗鬆症の診断基準
4)骨粗鬆症に対する運動療法の効果
6.転倒予防と運動療法
1)運動療法の有効性
2)転倒予防のための運動プログラム
Step up
1.転倒恐怖の評価
2.椎体骨折のスクリーニング
3.運動療法による転倒予防効果
LECTURE 8 老年医学と予防理学療法(4)フレイル,サルコペニア (上出直人)
1.老年症候群とフレイル,サルコペニア
2.フレイルの定義と判断基準
1)定義
2)判断基準
3.サルコペニアの定義と診断基準
1)定義
2)診断基準
4.フレイル,サルコペニアと予防理学療法
5.フレイル,サルコペニアの危険因子
1)フレイルの疫学と危険因子
2)サルコペニアの危険因子
3)フレイルとサルコペニアの関連
6.フレイル,サルコペニアによる有害事象
7.フレイル,サルコペニアに対する予防策
1)運動療法による予防
2)運動療法以外の予防策
Step up
1.認知的フレイルと社会的フレイル
2.サルコペニアのスクリーニング方法
3.サルコペニアの新診断基準(EWGSOP2)
LECTURE 9 疾患と予防理学療法(1)運動器疾患 (渡邊裕之)
1.運動器疾患に対する予防
1)概要
2)運動器疾患に対する一次予防
3)運動器疾患に対する二次予防
4)運動器疾患に対する三次予防
2.変形性関節症に対する予防理学療法
1)概要
2)変形性股関節症に対する予防理学療法
3)変形性膝関節症に対する予防理学療法
4)変形性股・膝関節症に対する人工関節置換術後の理学療法
3.骨折に対する予防理学療法
1)概要
2)骨粗鬆症性骨折の予防
3)大腿骨頸部骨折に対する予防理学療法
4)脊椎圧迫骨折に対する予防理学療法
5)上腕骨近位・橈骨遠位端骨折に対する予防理学療法
4.腰痛に対する予防理学療法
1)概要
2)労働関連の腰痛に対する予防理学療法
3)妊婦の腰痛に対する予防理学療法
Step up 筋力評価の新しい指標-筋力発揮率
LECTURE 10 疾患と予防理学療法(2)脳血管疾患 (河野裕治)
1.脳血管疾患の予防
1)概要
2)脳血管疾患に対する一次予防
3)脳血管疾患に対する二次予防
4)脳血管疾患に対する三次予防
2.循環器病対策基本法における脳血管疾患の予防
3.脳血管疾患に対する予防理学療法
1)ライフスタイル介入
2)身体麻痺の程度と再発予防
Step up
1.運動療法の際のポイント
2.脳血管疾患患者に対する至適管理方策
3.低栄養患者に対する理学療法
LECTURE 11 疾患と予防理学療法(3)呼吸器疾患 (石川 朗)
1.呼吸器疾患・障害に対する予防
1)概要
2)呼吸器疾患・障害に対する一次予防
3)呼吸器疾患・障害に対する二次予防
4)呼吸器疾患・障害に対する三次予防
2.COPDに対する予防理学療法
1)概要
2)COPDに対する予防理学療法
3.肺炎に対する予防理学療法
1)概要
2)NHCAPに対する予防理学療法
4.集中治療における予防理学療法
1)概要
2)PICSに対する予防理学療法
3)集中治療における三次予防:早期リハビリテーション
Step up 桂歌丸師匠とCOPD啓発プロジェクト
1)桂歌丸師匠
2)COPD啓発プロジェクト
LECTURE 12 疾患と予防理学療法(4)循環器疾患 (堀田一樹,神谷健太郎)
1.循環器疾患・障害の予防
1)概要
2)循環器疾患・障害に対する一次予防
3)循環器疾患・障害に対する二次予防
4)循環器疾患・障害に対する三次予防
2.虚血性心疾患に対する予防理学療法
1)概要
2)虚血性心疾患に対する一次予防
3)虚血性心疾患に対する二次予防
4)虚血性心疾患に対する三次予防
3.心不全に対する予防理学療法
1)概要
2)心不全に対する一次予防
3)心不全に対する二次予防
4)心不全に対する三次予防
Step up
1.遠隔医療と心疾患予防
2.運動処方
LECTURE 13 疾患と予防理学療法(5)スポーツ外傷・障害 (渡邊裕之)
1.スポーツ外傷・障害に対する予防
1)概要
2)スポーツ外傷・障害に対する一次予防
3)スポーツ外傷・障害に対する二次予防
4)スポーツ外傷・障害に対する三次予防
2.スポーツ外傷に対する予防理学療法
1)概要
2)膝前十字靱帯損傷に対する予防理学療法
3.スポーツ障害に対する予防理学療法
1)概要
2)野球肘に対する予防理学療法
Step up 足関節捻挫予防
1)足関節捻挫によって生じる靱帯損傷
2)競技種目
3)受傷機転
4)解剖学的不安定性と機能的不安定性
5)予防プログラム
6)予防プログラムの効果
LECTURE 14 ウィメンズヘルス・メンズヘルスにおける予防理学療法 (海老名 葵,小野 玲)
1.ウィメンズヘルス・メンズヘルスとは
2.各ライフステージ(成人期,高齢期)における身体・精神状態の変化
1)成人期・女性
2)成人期・男性
3)高齢期・女性
4)高齢期・男性
3.ウィメンズヘルス・メンズヘルスにおける予防理学療法
1)妊娠中・産後の骨盤痛・腰背部痛に対する予防理学療法
2)妊娠中・産後の尿失禁に対する予防理学療法
3)高齢女性の尿失禁に対する予防理学療法
4)成人男性の更年期障害に対する予防理学療法
5)前立腺がん術後の尿失禁に対する予防理学療法
4.ウィメンズヘルス・メンズヘルス領域における日本の理学療法の現状と今後の展望
Step up
1.排尿自立指導料とは
2.排尿ケアチームにおける理学療法士の役割
3.前立腺がんの予防と理学療法士
LECTURE 15 産業保健における予防理学療法 (小野 玲)
1.産業保健における健康の位置づけ
1)産業保健における健康問題
2)国の考える産業界における健康対策
3)なぜ,企業なのか
2.産業保健をとりまく関連法規
1)労働基準法(労基法)
2)労働安全衛生法(安衛法)
3)労働安全衛生法施行令
4)労働安全衛生規則
3.労働衛生における3 管理
4.産業保健にかかわる企業内組織とステイクホルダー
1)企業内の組織
2)産業保健にかかわるステイクホルダー
5.健康問題
1)腰痛
2)生活習慣病(≒非感染性疾患)
3)VDT作業
6.産業保健における予防理学療法
1)概要
2)腰痛に対する予防理学療法
3)生活習慣病に対する予防理学療法
4)VDT作業に対する予防理学療法
7.まとめ
Step up
1. 産業保健とは
2.産業保健における専門職の役割
巻末資料
TEST 試験 (木村雅彦)
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.