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生命に危機の迫る急性循環不全に対しては,その病態を正確に判断し,適切に対処しなければならない.
本書では,管理に不可欠な各種モニタリング法の目的と限界,循環不全を引き起こすショックと重症心疾患を取り上げて,それぞれの病態と治療について解説した.
IABP,ECMO,補助人工心臓などの導入と管理のポイント,輸液療法や薬物療法などについても詳述.集中治療医,救急医必携の1冊.
シリーズ詳細 サンプルページ M2PLUS isho.jp 書評
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目次
1章 定義と診断
1-1 循環不全の定義と診断 (橋本壮志,天谷文昌)
1 循環の生理学的意義
2 循環不全ならびにショックの定義
3 ショックの定義の変遷
4 循環不全の診断
1-2 急性循環不全の病態 (松田直之)
1 急性循環不全の病態の基本
2 急性循環不全を誘導する4つの病態
3 ずり応力に依存した血管径調節作用
4 急性循環不全における虚血領域の血管拡張反応の病態
5 急性循環不全における心機能抑制の病態
6 急性循環不全に随伴する全身性病態
Column Na+-Ca2+交換系(NCX)
1-3 急性循環不全の重症度評価(高橋一則,中根正樹)
1 初期評価
2 それぞれの病態に対する重症度評価
Column ショック症状をきたさない低血圧
2章 診断補助
2-1 モニタリング総論 (森松博史,松﨑 孝,廣井一正)
1 画像診断
2 生理学的検査/血液検査
3 血管内デバイス
2-2 胸部X線 (立木規与秀,安宅一晃)
1 臥位撮影での注意点
2 心原性における所見
3 循環血液量減少性における所見
4 閉塞性における所見
2-3 心電図 (水野裕八)
1 モニター誘導と標準12誘導
2 基本パラメータの把握
3 緊張性の高い心電図と注意すべき心電図変化
4 注意すべき心電図
5 心電図に影響を与えうる病態
Column Cabrera forma
Column 12誘導心電図から心室性不整脈の起源を同定する
2-4 血液ガス分析 (藤野裕士)
1 血液ガス分析の実際
2 体外循環におけるPaCO2管理
2-5 心エコー (山田 聡)
1 心エコー法の役割
2 左室収縮機能と1回拍出量の評価
3 左室拡張機能と左室充満圧の評価
Advice 初期の心エコー検査の適応
Topics ASEによる左室拡張機能評価のアルゴリズム
2-6 CT (小山靖史,林 祐作)
1 CT検査で行うtriple rule out
2 急性大動脈解離の診断
3 急性肺血栓塞栓症の診断
4 急性心筋梗塞の診断
2-7 心臓カテーテル検査 (小林欣夫,立石和也)
1 冠動脈造影検査
2 右心カテーテル検査
3 心筋生検
Column door-to-balloon time
Column 抗血小板薬のローディング
Column CULPRIT-SHOCK 試験
2-8 バイオマーカー (佐藤幸人)
1 心筋梗塞診断における心筋トロポニンT,心筋トロポニンI測定
2 急性心不全診断におけるBNP,NT-proBNP測定
3 肺動脈血栓塞栓症診断におけるD-ダイマー測定
4 急性心不全の治療経過におけるバイオマーカーの推移
Advice バイオマーカーの一般的注意
2-9 心拍出量モニター (小竹良文)
1 急性循環不全の原因鑑別とモニタリング
2 動脈圧波形解析法の原理
3 酸素需給バランスの指標としての静脈血酸素飽和度
4 モニターから得られる指標に基づいた輸液蘇生
Topics プロトコール化された輸液蘇生
Column 肺動脈カテーテル
Topics 呼気終末閉塞テスト
3章 症状・疾患における病態と治療
[1.ショック]
3-1-1 閉塞性・拘束性ショック (京 道人,志馬伸朗)
1 定義
2 閉塞性・拘束性ショックの病態
3 閉塞性・拘束性ショックの身体所見
4 閉塞性・拘束性ショックの検査所見
5 鑑別
6 閉塞性・拘束性ショックの治療
Column 肺血栓塞栓症の否定
3-1-2 出血性ショック (浅香葉子,瀬尾龍太郎)
1 定義
2 出血性ショックの身体所見
3 出血性ショックの検査所見
4 鑑別,原因疾患
5 出血性ショックの治療
Topics トロンボエラストグラフィー(TEGR),トロンボエラストメトリー(ROTEMR)
3-1-3 心原性ショック (大塚将秀)
1 定義
2 心原性ショックの病態
3 心原性ショックの身体所見
4 心原性ショックの検査所見
5 鑑別
6 心原性ショックの原因疾患
7 心原性ショックの治療
3-1-4 敗血症性ショック (赤塚正幸,升田好樹)
1 敗血症性ショックの病態
2 敗血症性ショックの治療
3 今後の展望
3-1-5 アナフィラキシーショック (大藤 純)
1 定義と診断基準
2 アナフィラキシーショックの病態生理
3 アナフィラキシーショックの身体所見
4 アナフィラキシーショックの検査所見
5 アナフィラキシーショックの治療
6 症例提示
Column Kounis症候群
Column Bezold-Jarisch反射
3-1-6 神経原性ショック (土井賢治,武居哲洋)
1 定義
2 神経原性ショックの病態
3 神経原性ショックの原因
4 神経原性ショックの診断
5 神経原性ショックの治療
3-1-7 産科ショック (安田則久,後藤孝治)
1 産科ショックと妊産婦死亡の発生状況
2 産科ショックをきたす疾患
3 産科DIC
4 産科危機的出血への対応
3-1-8 内分泌疾患によるショック (高橋 完)
1 甲状腺クリーゼ
2 粘液水腫性昏睡
3 急性副腎不全(副腎クリーゼ)
4 高血糖緊急症
Column 副腎クリーゼと胃腸炎
[2.重症心疾患]
3-2-1 虚血性心疾患 (澤田賢一郎,川上将司,安田 聡)
1 急性冠症候群
2 心原性ショックを合併する急性冠症候群
3 急性心筋梗塞に合併する機械的合併症
4 右室梗塞
Column PCI vs CABG
Column 肺動脈カテーテル
3-2-2 非虚血性心筋症 (坂田泰史,余西智香)
1 主な非虚血性心筋症
2 非虚血性心筋症の診断
3 非虚血性心筋症の治療
3-2-3 重症不整脈 (野上昭彦)
1 重症心室性不整脈の病態
2 重症心室性不整脈の検査
3 重症心室性不整脈の治療
Column アブレーション施行群と非施行群の無作為化比較試験
3-2-4 劇症型心筋炎 (猪又孝元)
1 劇症型心筋炎の病態
2 劇症型心筋炎の診断
3 劇症型心筋炎の治療
Column 心筋炎の定義と疾患概念のズレ
3-2-5 たこつぼ症候群 (明石嘉浩)
1 たこつぼ症候群の診断基準
2 たこつぼ症候群の病態
3 たこつぼ症候群の症状と検査所見
4 たこつぼ症候群の治療
5 たこつぼ症候群の予後
4章 治療選択
4-1 呼吸管理 (内山昭則)
1 右心機能と呼吸
2 陽圧換気と胸腔内圧
3 肺水腫とPEEP
4 左心不全とPEEP
5 非侵襲的陽圧換気(NPPV)
6 侵襲的呼吸管理
7 換気量の設定をどうするか?:肺保護換気について
8 人工呼吸からのウィーニングと循環
4-2 カテコラミン (松本聡治朗,原 哲也)
1 カテコラミンの生合成および代謝
2 カテコラミンの生理作用
3 各種カテコラミン
4 薬物-受容体相互作用
5 PDE-III阻害薬
Column カテコラミンとPDE-III阻害薬
4-3 輸液療法 (渡邉誠之,讃井將満)
1 初期輸液の考え方
2 輸液製剤の選択
3 輸液の生理学
4 輸液方法
4-4 IABP:導入と管理のポイント (那須崇人,森野禎浩)
1 背景
2 IABPの原理
3 IABPの導入:適応
4 IABPの禁忌
5 管理上のポイント
6 IABPの離脱
4-5 ECMO:導入と管理のポイント (竹田晋浩,大山慶介)
1 ECMOの適応
2 VA-ECMOの導入方法
3 導入時の3段階
4 導入後
5 VA-ECMO特有の合併症
6 離脱
7 IMPELLA
Topics PCPSとVA-ECMO
Column Dirty double
Column 鼠径部の穿刺
Column 各社カニューレの特徴
4-6 補助人工心臓:導入と管理のポイント (絹川弘一郎)
1 体外設置型VADの適応
2 体外設置型VAD挿入後の予防的管理
3 心機能回復への試み
Column LVAD装着後のリバースリモデリングとは?
4-7 一時ペーシングとペースメーカー植込み (石川利之)
1 一時ペーシング
2 永久ペースメーカー植込み
Column 生理的ペースメーカーと非生理的ペースメーカー
4-8 植込み型除細動器(ICD)・着用型自動除細動器(WCD) (庭野慎一)
1 器質的疾患を有する症例の突然死リスクとICD
2 急性期病態における突然死リスクと除細動デバイス
3 着用型自動除細動器(WCD)とその適応
Column 突然死の一次予防と二次予防の疫学
Column 心筋梗塞発症後早期のICD使用
4-9 輸血 (大田典之)
1 輸血の危険性
2 restrictive strategy(制限輸血),liberal strategy(非制限輸血)の是非
3 大量輸血
4-10 利尿薬 (内田篤治郎)
1 ループ利尿薬
2 抗アルドステロン薬
3 サイアザイド系利尿薬
4 ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(hANP)
Column 利尿薬への抵抗性を形成する要因
Topics 敗血症における急性腎障害とバソプレシン
4-11 心筋保護薬 (奥村貴裕)
1 心筋保護薬とは
2 左室駆出率からみた心不全の分類とリバースリモデリング
3 心筋保護薬のエビデンス
4 服薬遵守の重要性
5 心筋保護薬使用のタイミング,コツとピットフォール
6 HFpEFに対する心筋保護薬のエビデンス
4-12 抗血小板薬・抗凝固薬 (奥山裕司)
1 抗血小板薬・抗凝固薬の作用機序
2 急性循環不全を呈する病態での使用法
3 抗血小板薬・抗凝固薬内服中の出血への対処法
4-13 抗不整脈薬 (池田隆徳)
1 抗不整脈薬の分類と種類
2 抗不整脈薬の作用機転
3 抗不整脈薬の使用目的
4 抗不整脈薬の適応疾患
5 各薬剤の使用ポイント
6 併用療法
7 抗不整脈薬の副作用
8 禁忌疾患
Column Naチャネル遮断薬とKチャネル遮断薬の作用の違い
Column 発作性心房細動に対する停止法としての“pill-in-the-pocket”
Advice 抗不整脈薬の排泄経路と主な副作用
4-14 ステロイド (江木盛時)
1 急性循環不全におけるステロイド
2 敗血症に対するステロイド療法
3 敗血症性ショック患者すべてにステロイドを使用すべきか?
4 敗血症性ショックに対するステロイド投与に関し不明確な事項
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.