小 計 | 0 円 | ||
消費税 | 0 円 | ||
合 計 | 0 円 |
循環・代謝機能障害に対する理学療法介入の際は,病態や治療に関する知識はもちろん,運動療法時の評価や治療効果の判定に用いる様々な指標は他職種と共有しなければならない.
本書は,卒前教育でおさえておきたい循環・代謝の生理学から病態に応じた検査(診断)・評価・治療をまとめた.
第2版では,「心腎連関」の視点から,腎疾患も取り上げ,学生が押さえておくべき心臓と腎臓の機能的関連性についてもわかりやすく解説した.
関連書籍
- 15レクチャーシリーズ理学療法テキスト 内部障害理学療法学 呼吸第2版
- 15レクチャーシリーズ理学療法テキスト 理学療法評価学 I
- 15レクチャーシリーズ理学療法テキスト 理学療法評価学 II
- 15レクチャーシリーズ理学療法テキスト 運動療法学
- フィジカルアセスメント徹底ガイド 循環
目次
LECTURE 1 循環器系および腎臓の構造と機能 (小倉 彩)
1.循環器系の概要
1)循環器系の役割
2)循環器系の構成
2.心臓の構造と機能
1)心臓の外観
2)心臓の構成と機能
3)心筋組織
4)刺激伝導系
3.血管の構造と機能
1)動脈系
2)静脈系
3)毛細血管
4.心臓の血管
1)冠動脈(冠状動脈)
2)冠静脈(冠状静脈)
5.心ポンプ機能と心拍出量
1)心周期
2)心拍出量
3)1回拍出量
4)左室駆出率
6.血圧と血流
1)血圧
2)血管抵抗
3)血流
7.循環器系の調節機構
1)神経性調節
2)液性調節
3)局所性調節
8.腎臓の構造と機能
1)腎臓の外観
2)腎臓の構造と尿の生成
3)腎臓による血圧調節
Step up
1.血管内皮細胞とその役割
2.血管内皮障害と動脈硬化
3.血管内皮機能の測定方法
LECTURE 2 心電図・不整脈の診かた (木村雅彦)
1.心電図のしくみ:測定方法と波形の意味
1)心電図とは
2)標準12誘導心電図とモニター心電図
2.心電図の基本波形
3.心電図記録のルール
4.不整脈とは
1)正常洞調律と洞徐拍,洞頻拍
2)調律の異常
3)期外収縮
4)致死性不整脈
5)伝導障害と補充調律
5.心筋虚血(狭心症,心筋梗塞)の心電図変化
1)心筋虚血の判読
2)虚血部位の判読
3)急性心筋梗塞の心電図所見における時間経過
LECTURE 3 エネルギー代謝と栄養 (小倉 彩)
1.生命活動とエネルギー
2.食物と栄養素
3.代謝とエネルギー
4.ATP の役割
5.炭水化物(糖質)の代謝
1)グルコースの輸送
2)グルコースの利用
3)グルコース代謝の調節
6.脂質の代謝
1)脂質の輸送
2)脂質の貯蔵
3)脂質の利用
7.蛋白質の代謝
1)蛋白質の輸送と代謝
2)蛋白質の利用
8.運動とエネルギー供給
1)運動とATP需要の変化
2)ATP-PCr系
3)エネルギー供給系と運動種目
9.エネルギー代謝と食事療法
1)エネルギー代謝量の測定方法
2)基礎代謝量
3)推定エネルギー必要量
4)栄養素のエネルギー量
5)栄養素の摂取割合
Step up
1.炭水化物(糖質)以外の栄養素のはたらき
2.日本食品標準成分表
LECTURE 4 運動耐容能とその評価-運動時のエネルギー代謝と循環器の応答 (木村雅彦)
1.運動時のエネルギー代謝
1)運動時の糖質代謝
2)運動時の脂質代謝
3)運動時の蛋白質代謝
2.エネルギー供給のための酸素運搬
1)酸素摂取量(VO2)と心機能
2)運動時の循環系の応答
3.酸素摂取量(VO2)を尺度とした運動耐容能の評価
1)運動強度とエネルギー消費量
2)心機能の分類とVO2
3)VO2の計算式
4.運動耐容能の評価方法
1)心肺運動負荷試験
2)その他の運動耐容能の評価方法
5.酸素摂取量(VO2)を用いた運動処方
1)心拍数とVO2の関係
2)目標心拍数(THR)法
Step up
1.心肺運動負荷試験における呼気ガス分析とランプ負荷
2.心肺運動負荷試験によって得られる指標の意義
LECTURE 5 病態・検査と治療-虚血性心疾患(田畑 稔)
1.虚血性心疾患の疫学
2.虚血性心疾患の病態
1)虚血性心疾患とは
2)冠動脈と冠血流
3)冠動脈危険因子
4)虚血性心疾患の分類
5)虚血性心疾患の予後
6)虚血性心疾患の合併症
3.虚血性心疾患の診断
1)虚血性心疾患の症状
2)身体所見
3)キリップ分類
4)検査所見,機能評価
4.虚血性心疾患の急性期治療
1)一般治療
2)薬物療法
3)血行再建術(再灌流療法)
4)補助循環
Step up
1.急性冠症候群(ACS)
2.虚血性心疾患患者の退院準備
LECTURE 6 病態・検査と治療-心臓弁膜症と心筋症 (田畑 稔)
1.心臓弁膜症
1)僧帽弁狭窄症
2)僧帽弁閉鎖不全症
3)大動脈弁狭窄症
4)大動脈弁閉鎖不全症
2.右心の弁膜症
1)三尖弁狭窄症
2)三尖弁閉鎖不全症
3)肺動脈弁疾患
3.心筋症
1)肥大型心筋症
2)拡張型心筋症
3)拘束型心筋症
Step up
1.機械弁と生体弁の違い
2.心臓弁膜症・心筋症とバイオマーカー
3.心臓弁膜症・心筋症と血管内皮機能
4.心臓弁膜症・心筋症と自律神経活動
LECTURE 7 病態・検査と治療-大動脈および末梢動脈疾患 (田畑 稔)
1.大動脈疾患
1)大動脈瘤
2)解離性大動脈瘤
2.末梢動脈疾患
1)末梢動脈疾患とは
2)末梢動脈疾患の病態
3)末梢動脈疾患の診断方法
4)末梢動脈疾患の治療
5)末梢動脈疾患に対する理学療法評価
6)末梢動脈疾患に対する理学療法プログラム
7)末梢動脈疾患患者に対する理学療法におけるリスク管理
Step up
1.重症虚血肢の治療方針
2.末梢動脈疾患患者をみたら虚血性心疾患や脳血管疾患を疑え!
3.末梢動脈疾患患者の予後
LECTURE 8 病態・検査と治療-心不全 (田畑 稔)
1.心不全の概念
2.心不全の疫学
3.心不全の分類
1)急性心不全
2)慢性心不全
3)左心不全と右心不全
4)HFrEFとHFpEF
4.心不全の代償機序
5.心不全の臨床像
1)症状
2)身体所見
3)心不全の増悪因子
4)心不全の重症度
6.心不全の診断
1)診断基準
2)心不全の身体所見
3)検査所見
7.心不全の治療
1)一般管理(生活指導)
2)運動療法
3)温熱療法
4)酸素療法
5)薬物療法
6)非薬物療法
7)手術療法
Step up
心不全患者の運動耐容能
LECTURE 9 糖尿病の病態・検査と治療 (小倉太一)
1.日本での糖尿病の疫学
1)日本における糖尿病患者の割合
2)糖尿病増加の原因
2.糖尿病の病態と分類
1)糖尿病の病態
2)糖尿病の病型分類
3.糖尿病の診断
1)日本糖尿病学会による糖尿病診断の指針
2)糖尿病の検査
4.糖尿病の治療
1)コントロールの指標
2)治療方針の立て方
3)糖尿病の食事療法
4)糖尿病の運動療法
Step up
1.インスリン療法とインスリン製剤
2.その他の糖尿病
3.糖尿病の検査・指標のいろいろ
LECTURE 10 糖尿病の合併症と治療-急性合併症,三大合併症と足病変 (小倉太一)
1.糖尿病合併症とは
2.急性合併症
1)高血糖による急性合併症
2)低血糖による急性合併症
3.慢性合併症
1)易感染性
2)大血管症
3)細小血管症
Step up
1.2型糖尿病患者で増えている糖尿病昏睡
2.高血糖による細胞傷害とポリオール経路の関係
3.糖尿病腎症の生活指導基準
LECTURE 11 腎疾患・腎機能障害と心血管疾患 (小倉 彩)
1.腎機能障害とは
2.腎機能障害の概念
3.腎機能障害の評価指標
1)尿検査
2)血液検査
3)腎臓のクリアランス
4)糸球体濾過量(GFR)
5)推算糸球体濾過量(eGFR)
6)腎画像検査
7)腎生検
4.腎機能障害の定義
1)CKD
2)急性腎障害
5.心腎連関と理学療法
1)腎機能障害と心血管疾患
2)心血管疾患患者と腎機能障害
Step up
1.心腎連関とは
2.心腎症候群のタイプと病態,治療方針
LECTURE 12 心臓・腎臓リハビリテーション総論 (木村雅彦)
1.心臓・腎臓リハビリテーションの歴史的変遷
1)心疾患患者に対するリハビリテーション
2)腎疾患患者に対するリハビリテーション
2.循環器病に対するリハビリテーションの構築へ
3.心臓リハビリテーションの定義と目的
4.病期に応じた介入方法
5.チーム医療 128
6.急変時の基本的対応
1)循環障害・腎障害と意識障害
2)意識障害発生時の対応(BLS)
3)電気的除細動(BLSにおけるAED)
4)低血糖
Step up
早期一次救命処置(BLS)の意義
LECTURE 13 心・腎血管疾患および糖尿病患者の評価 (木村雅彦)
1.循環器疾患患者のリスク層別化
2.診療記録・資料からの情報収集の実際
1)現病歴
2)心機能の評価
3)腎機能の評価
4)糖尿病(耐糖能異常と合併症)の評価
5)運動機能の評価
3.患者に対面して行う評価
1)バイタルサインの確認
2)運動機能検査
3)ADLの評価
4)運動耐容能と身体活動量の評価
5)心理面の評価
4.情報収集と理学療法評価(リスク層別化)の実際
1)急性心筋梗塞患者のリスク層別化
2)慢性心不全患者のリスク層別化
5.循環器疾患患者に対する運動処方
Step up
1.主要な循環器治療薬
2.主要な糖尿病治療薬
LECTURE 14 心血管理学療法の実際-運動療法の実施プログラムと疾病管理および患者教育 (田畑 稔)
1.心臓リハビリテーションプログラムの流れ
2.運動開始の適否判断
3.介入方法
1)離床プログラムの内容と監視(モニタリング)の要点
2)心臓リハビリテーション室で行うプログラム(積極的な運動療法期)
3)運動療法期における監視(モニタリング)の要点と中止基準
Step up
1.運動はなぜ必要なのか?
2.インターバルトレーニング
3.疾病管理プログラムと患者教育プログラム
LECTURE 15 糖尿病に対する理学療法の実際-糖尿病患者の理学療法評価と運動療法,患者教育 (小倉太一)
1.糖尿病治療における理学療法士の役割
1)糖尿病教室
2)糖尿病患者のフットケア
3)糖尿病神経障害
2.糖尿病患者に対する理学療法評価
3.糖尿病治療における運動療法の位置づけ
4.糖尿病患者における運動療法の効果
1)運動による急性効果
2)運動による慢性効果(トレーニング効果)
5.運動療法の適応と禁忌
1)運動療法の適応と禁忌
2)糖尿病患者に対する運動のリスク
6.運動療法の種類と方法
1)運動の種類
2)運動の強度
3)運動の負荷量
4)運動の頻度
5)運動療法指導上の注意点
6)1週間の運動量の目安
7)1型糖尿病に対する運動療法の注意点
8)運動を継続するための留意点
7.循環・代謝機能障害の二次予防
1)二次予防に向けた介入
2)二次予防と患者教育
8.患者教育とは
1)患者教育の内容
2)集団指導と個別指導
3)患者教育における理学療法士の役割
Step up
1.内分泌細胞としての脂肪細胞の役割
2.糖尿病は自己管理が基本!
3.循環・代謝疾患患者における患者教育の実際(応用行動分析学による介入例)
巻末資料
TEST 試験 (木村雅彦)
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.