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がんの緩和ケアでは,身体的要因だけでなく精神面や社会面も考慮した「トータルペイン」「全人的ケア」という考え方が重要になる.
本書は,在宅でこれまで1,200人以上を看取った著者の豊富な経験に基づく,がんの最終段階を中心とした緩和ケアの実践書である.画一的なマニュアルではなく緩和ケアの「考え方」を身につけるという視点から書かれているため,あらゆるケースに応用できる.
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目次
はじめに
Ⅰ章 緩和ケア
緩和ケアを考える
1 緩和ケアとは何か-WHOの定義から考える
2 緩和ケアで使われる言葉の実際的な意味
トータルペイン
スピリチュアルペイン
QOLをどのように考えるか
3 緩和ケアの診療モデル
緩和ケアと一般医療
緩和ケア診療のプロセス(STAS-SOAPモデル)
緩和ケアサイクル
4 緩和ケアの質
在宅緩和ケア
1 在宅緩和ケアの理念
2 在宅緩和ケアの意義
3 在宅緩和ケアの理解を深める
がんと非がんの在宅ケア
在宅緩和ケアと病院緩和ケア
4 在宅緩和ケアの実際
在宅緩和ケアの準備
申し込みを受けたら
初回訪問診療
定期訪問診療
定期訪問看護
訪問診療と往診
緩和ケアの諸相
1 がんと診断された時からの緩和ケア/早期からの緩和ケア
2 最終段階における緩和ケア
がんの最終段階の身体機能低下の特徴
がんの最終段階における緩和ケアの考え方
緩和リハビリテーション
嚥下リハビリテーション
3 臨死期の緩和ケア
死に至る経過の認識
死の直前における症状の理解と対策
死亡診断
Ⅱ章 症状緩和の実際
緩和ケアにおける症状緩和
1 がんの症状
多彩な症状
症状緩和の困難さ
2 苦しみを生むもの
3 がんの症状に影響する要因
4 症状緩和の基本
症状を受け止める力
症状緩和の実際
がんの痛みと症状緩和
1 痛みの定義
2 痛みに影響を与える病態
がんの浸潤により起こる痛み
がんの浸潤とは別の原因による身体の痛み
心の痛み(心因性の疼痛)
3 診断/痛みの評価
痛みの評価
痛みの閾値に影響を与える要因
痛みの評価ツール
4 治療/痛みの緩和
薬物治療
非薬物治療
「情動」に対する治療
5 がん疼痛緩和ロードマップ
がんの痛みを緩和するためのロードマップ
がん疼痛緩和ロードマップの意義
6 自験例から
呼吸困難と症状緩和
1 呼吸困難の定義
2 呼吸困難発生の機序
3 呼吸困難の病態と診断
がんの浸潤による呼吸困難
がんの浸潤とは別の原因による呼吸困難
呼吸困難の心因性の要因
4 呼吸困難の評価
5 治療/呼吸困難の緩和 トータルディスニアの視点
非薬物治療
薬物治療
6 呼吸困難の治療の緊急性
7 自験例から
8 呼吸困難に関わる病態・症状
悪性胸水
悪性心嚢水
がん性リンパ管症
中枢気道の狭窄
腹部症状と症状緩和
悪性腹水
消化管通過障害
出血と症状緩和
喀血
消化管出血
血尿
神経症状と症状緩和
反回神経麻痺
脊髄圧迫症状(横断症状)
精神症状と症状緩和
1 がん患者の精神症状の特徴
2 精神症状をもたらす要因
3 精神症状の諸相
不安・ストレス反応・パニック症状・気分障害・適応障害・うつ
せん妄
Ⅲ章 緩和ケアの実践 患者・家族からの65 の質問にこたえるノウハウ
患者が自身の状況を認識するためのアプローチ
「治療はない」と言われたけど,本当にがんを治す治療はないのですか?
在宅では,抗がん剤治療はできないのですか?
緩和ケアは,どんな治療が受けられるのですか?
在宅緩和ケアを始めるのは,何い時つ からがよいですか?
介護保険の申請はしたほうがよいですか?
家族の抱えている不安を一緒に解決する
急変した時は,どうすればいいですか?
痛みが強くなったら,家で看るのは無理ですか?
余命を本人にも伝えたほうが,よいでしょうか?
病院にいるほうが,安心ではないでしょうか?
どのくらいの費用がかかりますか?
旅行は,できますか?
喪失のプロセスにおける支援
がんは進行しているのでしょうか?
痛いのは,骨に転移しているからですか?
痛み止めの薬は,どんどん増えますか?
リハビリをすれば,もっとしっかり歩けるようになりますか?
食事が摂れませんが,点滴をしなくてよいですか?
臨死期のアプローチ
あとどのくらいですか?
意識がないのでしょうか?
最後は苦しまないですか?
亡くなる時に(医師は)来てくれるのですか?
付録 さくさべ坂通り診療所の在宅緩和ケアの実績
おわりに
索引
Nakayama Shoten Co., Ltd.